元読者3人からなる「月刊OUT勝手連」が、当時の編集部員やライターなど、雑誌にかかわった方たちへのインタビューを通して、18年にわたる雑誌の歴史を振り返ります。

公開日:2025年8月x日
OUTは背表紙を見た方が色々変遷がわかるんじゃないか、というので、背表紙に載っている作品タイトルをずらっと並べてみたら、やっぱり制作会社で分けたくなっちゃって。それがこのリストなんですが、やっぱり[88]サンライズがすごく多いんですよ。
いや、当然でしょ。
その中でも葦プロ[89]とかタツノコプロ[90]が、食い込んでくるっていう感じのがあって。で、AIC[91]がちょっと入ってくる。
まあまあ、そうだね。やっぱりメインはサンライズと東映。でもうちはどっちかっていうとサンライズか。東映って言えばセーラームーン[92]だよね、この頃は。
僕らにとっては実はビックリマン[93]だったりするんです。(※KNはビックリマンのファンだった)
ビックリマンはシールの話をずっとやってたもんね。あれ、担当はLさんなんだけど、毎回ライターさんと一緒に、次どうするって悩んでたよ。あれはちゃんとメーカーさんと組んでやってるから、メーカーさん側からネタを今回こうしましょうって出してもらって相談してやってるんだけど、それが途中からちょっと困ってた。あれだけの連載になると。[94]
ビックリマンの同人誌やってる人はみんなOUT買ってましたよ。
そうか。あそこに情報があるから。
設定資料から何から、先の話も色々載せてくれてるし。他のアニメ誌ではまず見ないのに。
そういうページもあるよね。他のアニメ誌に載ってないページ。無責任艦長タイラー[95]は…タイラーは担当が俺だから。表紙も、タイラーが人気かどうかはよくわかんないけど、俺が好きだからお願いして。アザリンの表紙とか、普通やんないでしょっていうめちゃくちゃ気合いが入ってるイラストでさ、すごく嬉しかった記憶がある。
表紙を頼む時ってそこもあるんだ。ちょっとそのアニメが人気すぎてなかなか書き下ろしてもらえなくて、最後はコラージュっぽくなっちゃったりとか、それでも表紙取った方が絶対にいいのでやらせてもらったというのもあったし。
(サムライトルーパー[96]の項目を見ながら)あの頃はさ、アニパロの人に表紙を描いてもらったりもしてたよね。あれはもちろん許可を取って、別で描いていいですかって描いてるんだけど、その後も何回か中の記事ページの書き下ろしでそういうのがあるんですよ。制作会社さんにちゃんとお願いするんだけど、現場が忙しくて手が足りない、なのでOUT側で頼んだ人に描いてもらって、それを確認してもらって、載せる。
『てやんでえ』[97]とかは何回かそれでやってるよ。当時、現場では無理だから。でも載せたいから、俺の大学の同級生に頼んで描いてもらって(笑)。背景は投稿者の水城智広くん[98]に描いてもらったり…彼は絵がめちゃくちゃ上手くて、何回かお願いしてるね。そういうのもありましたね。でもほんと、うちは安かったし、よく描いてくれたと思いますよ。
そういえば「サイバーフォーミュラ」[99]の河森正治さん[100]。あるとき河森さんに原稿をお願いすることができて、何にしましょうかっていう時に、当時はもう番組が終わってずいぶん経ってたから、その時に河森さんが想像する今の、もしくは未来のサイバーフォーミュラってどうですかねって、描いていただいたんですよ。そしたら後日、OUTが終わってずいぶん経ってから、サンライズが毎年やってたサンフェスっていう企画…映画館で昔のテレビ・OVAとか映画を上映するっていう企画でサイバーフォーミュラをかけることになって、そこに呼んでいただいた。
その時に思い出して、OUTの原稿、僕がお預かりしてるんだけど、もしよかったら持ってっていいですかって、持って行って展示してもらって。それで河森さんに、こういう原稿だったんですけどお返ししますからって言ったら、「持ってていいよ」って。
「俺、もらっていいんすね!」って、今、俺の手元にある。
そしたらつい2、3年前にサンライズさんの別の企画で、何年後のサイバーフォーミュラっていう未来図みたいなのを河森さんがカラーで描かれていて、それとこれの間を俺が持ってるぜみたいな、ちょっと自慢がある。河森さんはとてもフランクな方でよかった。
そうそう、漫画家さんの特集もやらせてもらった。伊東岳彦さん[101]もそうだし、桐嶋たけるさん[102]は俺がやりたいってやらせてもらったんだよな。ご本人に相当いろんな協力をしてもらいましたよ。
漫画家特集で島本和彦さんの特集[103]もやったよね。あのころはちょうど『燃えよペン』とOVAで『炎の転校生』で、その二つ一緒で特集をやらせてもらった。あれは島本さんの当時の東京のスタジオに行ってインタビューしてるんだけど、その「燃えよペン」の原稿は竹書房さんに協力していただいた。
それで編集部にお願いしに行ったら、「いいよ、来なさい、貸してあげるよ」って。貸してあげるってことは、生原稿をコピーしてもらえるって思うじゃん。そしたら生原稿を「はいっ、持って帰って」って…。いやいや、これ生原稿じゃん、ふつうコピーでしょ!でも見せてもらいましたよ。それで「好きなの選んでいいよ」って、選んでコピーして持って帰って…まさか生原稿を見られるとは思ってないからさ。俺も島本さんは、デビュー作の『必殺の転校生』、あれが載った時から読んでて、あの話が大好きな人だから。
あとになって炎の転校生のブルーレイのブックレットのインタビュー、やらせてもらったんですよ。で、島本さんにその時の話をしたら、それは覚えてねえやって。こっちも「そうですよね」って。
アニメ記事の話の流れから、声優さんの記事についてもお聞きしたいんです。大徳さんにもお聞きしたんですが、OUTは大徳さんの時代に声優さんのインタビューをいっぱいやってるんですけど、Y編集長の時にいったん2、3年ぐらい途絶えてるんですよね。それが、ある時、小林さんがやられてた頃にだんだん増えてきて、声優さんソロCDインタビューというシリーズに続いていく。'89年12月号で林原めぐみさん[104]と佐々木望さん[105]が載ってるのが、その後期の時代の盛り上がりの始まりなんです。
(リストを見ながら)林原さんは俺やってるから…このへん俺もやってると思うよ。たぶん日高のり子さん[106]…矢尾一樹さん[107]も。そうだね、このリストの全部じゃないけどかなりやってると思う。
この辺の背景をお聞かせいただけないでしょうか。
ここにNG FIVEって書いてあるけど、やっぱり新しい声優人気が出たんだろうね。林原さんは、ワタル[108]とかもそうだけど、もうミンキーモモ[109]は始まってるかな?いろんな役をやってて、すでに注目されてる時だと思う。で、山寺宏一さんでしょ。林原さんも山寺さんももうこのころラジオをやってるからね。グランゾートとかNG FIVEはNさんかも、自分の担当の作品だから。高山みなみさん[110]はたぶん俺だと思うな。ここで高山さんと話して、のちに彼女がCDデビューする頃まで仲良くさせてもらって、自分のバンドの初ライブの時に遊びに行かせてもらったりしてた。
かないみか[111]さんは「ようこそようこ」かな…森川智之さん[112]もたぶん俺だね。だから、時々によって担当は変わるし、途中で俺も大きい2・3ページぐらい使うインタビューからは外れたから、全部ではないんだけど。
声優記事があんまり載ってない'87年から'90年くらいまで、声優っていうのはあんまり人気がなかったりしたんですかね?
俗にアニメの冬の時代っていうのがあったじゃん。それもあって、いちど下火になるのは間違いない。で、このリストだとわかりやすいけど、草尾毅さん[113]のところにNG FIVE[114]って書いてあるでしょ。新しい声優人気がここで生まれてるんだ。NG FIVEってほんとに、番組もそうだけど、声優人気としても、明確に、ここから変わったよねっていうものだった。
その前の「聖闘士星矢」[115]では、そこまでの盛り上がりはないと思うんですよ。
そう、あの頃はまだそこまで生まれてないもんね、キャラクター人気だから。NG FIVEっていうネーミングもそうだけど、出てくる方が、歌を歌います・イベントをやりますというのがあったから、そこも含めてでしょ。佐々木望さんもそうだし、草尾さんもだ。もうほぼNG FIVEは拾ってるよね。竹村拓さん[116]も西村智博さん[117]もそうだし。その中で、林原さんはNG FIVEじゃないけど、注目の若手株ってわかってるから、そこでインタビューやってるんだと思うんだよ。日高のり子さんは少し上の世代だからそこは違うけど、これは当時の「らんま1/2」[118]の人気もあるよね。だからまさに声優人気が広がってる時代だったんじゃないかな。
俺はこの時期、声優側に振っちゃってるから、アニメのスタッフの方にはあまり会ってないんだよ。こういう声優さんインタビューはさせてもらったけど、スタッフインタビューは逆に減ってると思う。もちろん自分の担当だったラムネだったり、そういうタイトルでは会ってるけど、他の作品とか例えば映画まで、そういうところで会うかっていうと、なかなか会ってない気がするな。
OUTにはインタビューのページがあって、声優さんだけでなくて、大徳さんとかY編集長時代の初めの方は押井守さんとかそういう監督インタビューもいろいろあるんですよね。ところが'80年代末くらいから先はあんまりなくて、作品に絡んだのが時々あるくらい。その代わり、声優さんのインタビューがすごく多くなっていく。
そこがまさに時代だと思うね。声優さんも、当時はそんなにアニメ誌も多くないし、ゲーム誌もそこまで来てないから。ゲームもまだそこまで音・声がついてないじゃん。まだ彼らの人気に期待する、そういう使命がないから。アニメ誌ぐらいなんですよ。なので単独であれば向こうも覚えてくださるし。
今はどうかよく知らなくて恐縮なんですが、声優さんがソロで音楽CDを出すっていうのは、それもやっぱり時代なんですかね。
それもあると思いますよ。まさにこの頃はいろんなメーカーさんが出してた。グループじゃなくて単独で、それをオリジナルで出してたから。今は当たり前になってるけど、その頃が走りですよね。この頃にちょうどまた声優さん単独のラジオ番組が増えたんですよ。アニラジは徐々にここから増えていくんですね。
だから、自分のラジオ番組が持てれば、出だしは例えばアニメとかゲームのタイトルかもしれないけど、その番組の人気が出るとそれで終わらなくて、半年とかもっと続く。そのアニメとかゲームの宣伝期間が終わっても、その声優さんについているレコードメーカーがスポンサーだったら、ずっとできるわけよ。そういうメリットもあったりするんじゃないかな。そこがうまく合致して、ほとんどこのCD出してる声優さんたちはラジオ番組を持ってると思いますよ。
『リスナーズ・カンパニー』[119]っていう、ラジオの投稿ページもOUTにはありましたもんね。
あったね。あとさ、アニラジの番組タイトルと放送局のリストをOUTの付録で付けてる[120]。そういう時代なんだろうね。ラジオはちょっと住んでいるところが離れてても聴けるから。
そういえば、カラオケのリスト[121]もつくったな。あれも、当時もうニフティサーブ[122]があって、その中にいろんな部屋があるでしょ。あの中の知り合いと俺がよくつるんでたんですよ。その中の1人がそういうのに詳しくて、じゃあやろうかって作ったんだ。
ニフティサーブのことはOUTでも書かれていて、そのニフティ仲間の1人の方がエッセイも書かれていました。あと、OUT版声優名鑑[123]っていう声優リストの記事に、協力:ニフティフォーラムってありますね。
あの方はニフティのアニメのコーナーの責任者で、だから顔が広いんですよ。アニメ業界でもいろいろやってる方で、その人が知り合いだったから、書いてもらおうと思ったんだ。アニメフォーラムっていうスレッドをまとめたやつができて、そのあと声優のフォーラムもできるんだけど、その過程をずっと俺も見てた。で、アニメフォーラムに入って、飲み会があるからって誘っていただいて行ったら、そこに古谷徹さん[124]がいたんだよ。そういう思い出もある。古谷さんもそういうパソコンとか大好きな人で、昔からやってたから。
今のyoutubeもそうだけど、みんなただ書き込むだけじゃなくて、例えば、アニメのビデオを同じ時刻に一斉にスタートボタンを押して、感想をリアルタイムに書き込んでいくとか…今で言うと、同時視聴ってやつだ。それもいっぱいやってた。
CDの同時聴取もそうだし。昔は東京と地方で放送の時間帯が違ったじゃん。特にテレ東のやつはネットがそんな広くないから。だからリアルタイムで一緒に書き込むってことができなかったんだよ、ネタバレになるから。でもCDだったら、一緒にこの時間にスイッチ押しましょうみたいなのができるから、それもあってだんだんそういうのが増えてきて、それで逆に声優さんのファンも増えてきた。
そうやって遊んでた仲間内に、さっき言ったアニソンのカラオケとか詳しい人がいて。あの頃は、通信カラオケが今みたいに統一されてないから、メーカーで番号が全部違ったじゃん。で、その番号をリストするとわかりやすい・便利でしょって。
それをみんなでカラオケボックスに持っていって見ながら歌うと。
だって昔はさ、今のリモコンと違うから、曲名で選べないんだよ。本をめくって番号を調べると、さっき言ったようにメーカーごとに違う番号で。だったら俺たちどうせアニソンしか見ないんだから、まとめようぜっていう流れだよね。画期的だったんじゃないかな、あの当時にしては。
まだ『アニラジグランプリ』[125]とかなかった頃だと思うんだ。それよりも作ったのはちょっと前だったから。その意味では時代はちゃんとつかめてたかなと思いますね。だって声優さんの専門誌、たとえば『声優グランプリ』[126]だって、我々がそういう取材をいっぱいやった後に出るので。ちょうどOUTが終わるちょっと前かな。
この頃、他のアニメ誌で声優さんの記事っていうのは同じような感じでやってたんですか?
やってるはずだよ。
じゃあそれは業界として声優ブームの波が来ていた頃だと。
それは確実にあるね。さっき言ったレコードメーカーさんもCD出すから取材してくださいってのもあったし。
ちょっとこれは素人質問なんですけど…。声優さんは別にミュージシャンになりたいと思って声優をやってるわけではないじゃないですか。で、好きな人はもちろんいるんでしょうけど、なんで私が歌を歌わなきゃいけないのかしら、みたいなことはなかったんですか。
いますよ、それは。それで抵抗してなかなかレコード・CDも出なかった人はいますよね。それは僕からは言えないから、それぞれのファンの方が、俺はあの人好きだったけどなんでなかなか出してくれなかったのかなと思えば、それが当たりですよ。あんな人気があるのになんで出なかった、って人、たまにいるでしょ。それはそういう理由。
もちろん声優さんによって、キャラソン[127]はお断り、僕は歌はできないのでっていう方はとうぜん昔からいらっしゃる。アニメって、当たり前ですけど、役者さんがやるもので、歌い手のやるものじゃないわけですよ。それでご本人が「私は役者です、歌・ミュージカルはできません」と思ってる人が、キャラソンがあるのでって言われても、断るじゃん。昔はキャラソンが珍しかったから(声優さんも)歌うのが前提ではないわけです。今はご存じの通り、歌い手のキャラクターが主役だったりすると、当然歌わなきゃいけない。でも脇役まで歌うか歌わないかっていう問題もある。
そうなるとどうなのっていう話で、自分がちょっと仕事したから言うわけじゃないけど、『ONE PIECE』で、47都道府県とコラボしたCD[128]があって、それがとてもわかりやすい。それぞれのキャラクターが、47都道府県のそれぞれに…東京もそうだし、富山県とか沖縄・北海道に配置されて、自分の歌を歌うんですよ。普通にネット検索すると出てきますから、それを見ると面白いよ。
CDなんか出してないベテランも含めてね、声優さんたちが自分のキャラクターで歌うんですよ。曲はあるんです。でも聞くと面白いのが、ちゃんとメロディーにのせて歌ってる人と、朗読的にセリフを言っている人と、いろんなタイプの方がいらっしゃる。メロディーに乗ってなければ歌じゃないよねっていう価値観に対して、(後者の方は)メロディーがあるから曲である、だからキャラソンであると。
それはOUTの後の時代ですけど、面白かったですよ。そこで自分なりの答えが見つかるわけです。そういえばこの人はこれまでキャラソン歌ってなかったけど、そういう理由か、つまり歌わない人なんだ。もしくは、この人のキャラソンはじめて聞いた、とかね。これはONE PIECEを見てない人も楽しめると思う。
さっき言ってたように、声優さんが歌わなきゃいけないなんてことはないから、(嫌だったら)断るわけでしょ。でも、売れるからやりたいっていうメーカーはあるわけで、そこの葛藤はいろいろあったと思いますよ。
もちろんどんな曲が提供されるかは、自分の趣味嗜好と合ってない場合があるわけでそこは難しいとこだなと思うね。例えばロックンロールなんてわかんないのにロックンロールがいいんですよっていきなりディレクターが持ってきたら、それは歌いたくないって断っていいのかって問題もあるじゃない。難しいよね、歌ってみなきゃわかんないしね。あと、本人の趣味嗜好とは違うから良くないってわけでもないじゃん。意外と歌声が合ってるかもしれないし、ディレクターは当然それを見越してやってるわけだから。
でも結果的に歌を歌うことで、表現の幅が広がったって人はいっぱいいるので…演技もそうだけど、表現の仕方。どう表現するかっていうのを彼ら彼女たちは狙ってるので、それがセリフだろうと歌だろうと、顔の表情・体の動きだろうと、たぶん全部一緒なんだよね。我々が思ってるほど、実はそこに境目はないんだと思います。
OUTの記事を読んでると、人によっては「今度の曲は自分で歌詞を書いて、曲はこういうイメージで統一したんです」とか、ミュージシャンとして答えている方も結構いらっしゃって。こういう人たちはこれが好きなんだろうな、たぶんそういう人にたくさんインタビューしたんじゃないかな、と。
もちろん。だって「インタビューさせてください」って言って「いいですよ」っていうわけだから、ちゃんとご本人が納得して、こういう方向でっていう自分の意思がある方にインタビューしに行ってると思う。そういう意味でも、いろんな方に役者としてだけじゃないお話を聞けたのもよかったなと思う。
井上喜久子さん[129]の海外ロケにくっついて行ったっていう話がありました。[130]
うん、「まんぼう島」ね。ありましたね。だからさっき言ったように、アニメの側にはバブルが遅くきたんですよ。
それは編集部がお金出したんですか?
出すわけないじゃん!出せるわけないじゃん!
そうですよね(笑)。
アニメ誌だと、ニュータイプもアニメージュも行ってないから。うちとアニメV[131]だけ。ちょっとこれも余談だけど、どうせ行くなら記事だけじゃつまんないからっつって、俺はニフティサーブの人と組んで、あの当時Appleしか出てなかったデジカメを持って行って、現地からネットで画像送るって。日本初の、声優さんの海外記事の、リアルタイム…まで行かないけど、時間差がない、初めてのネット記事だと思います。
もうひとつ声優さんの話で、久川綾さん[132]に毎月インタビュー、みたいなことをされてますね。
あれも久川さんと俺の2人で決めたんですけど、久川さんには女神(「ああっ女神さまっ」[133])も含めて意外と多く取材やってて、仲が良かった。で、「なんか面白いことしたいね」って話になって。久川さんって他の雑誌だとセーラームーンの話ばっかりなんです。それは当たり前です、人気あったし。それでOUTはアニメの記事の担当は制作スタジオごとに分かれてて、セーラームーンは東映なので、Nさんだった。
俺は逆に言えば、担当じゃないから編集部的にはセーラームーンに触れられないわけ。ほんとはそれでいいんだけど。なら俺は久川さんのセーラームーンじゃない記事を書く。それも毎月書く。面白くないっすか。って話になって。青二[134]のマネージャーさんがニコっと笑ってくれたから、「じゃあ、すいません、毎月やらせてもらいます」って。
インタビューとるとなると別だけど、取材となるとタダじゃん[135]。で、俺は現地に行って、それを書くだけ。俺は久川さんの出演作をちゃんと調べてアポイントを取って、現場に行ってちょっとした記事…下手すると4分の1ページもないぐらいの記事を、毎回どこかで載せる。だから、連載記事じゃないんだよね。それを遊びで始めて、途中で言ったんだっけ?毎月載ってるって。
連続インタビュー[136]みたいな言葉がありました。
途中でそれをつけたのかもね。それで連続でやらせてもらった。それはもう単純に俺と久川さんが面白いと思ったから。
休刊号に、久川さんだけ取り上げてズルイと言われていた、って言葉が載ってます[137]。
あったね、それ、読者だと思うけど。そう、毎回俺が勝手に好きでやってるだけだから。でもボリューム的にはそんな量じゃないからね。
それを言ったら、確か森川智之さんもそうだよ。テッカマンブレード[138]で初のテレビシリーズ主役やって。タツノコだから俺の担当だったのね。テレビシリーズの時はそんなにいっぱい取材できなくて、OVAになってから何かやりたくて、森川さんと話をして、アフレコに毎回俺が取材に行くからコメントをもらうと。コメントも普通に頑張ってますってだけだとつまんないから、ちょっとしたレポートと一言コメントぐらいにしましょうよって始めた。
そしたら何回目だったかな、アフレコのスタジオのちょっとしたロビーで「今度はこんな写真どうですか」ってやってたら、いきなり横にテッカマンブレードの共演者の林原さんが現れて「何やってんの」って。これこれで、って説明して、で今回また写真撮るんですって言ったら「私も載りたい」って。いやちょっと待ってよ、あなたね…って。
「写真撮るためには事務所のOK取って、順番があるんですよ」
「えー、そうなの?」
「そうなんですよ」
「じゃあ後ろ向いてればいいよね」って。
林原さんが後ろ向きで、森川さんが手前を向いてるって写真を載せた。[139]
昔はそのぐらいの緩さというか、アットホーム感があったんです。林原さんはのちに一緒にラジオをやりますし、森川さんもそうだけど、距離感的に親しくさせてもらったなって。林原さんにとっては俺はただの取材者だからそこまで覚えてないかもしれないけど、現場現場で、アニメ誌と声優さんたちもしくはアニメスタッフの距離感っていうのは、ある程度近かったよね。
そういえば女神さまでさっきの久川さんの記事をやってて、久川さんが運転免許を取ったから車を運転したいって言い出して、それを取材しようってことになった[140]。それでどのクルマに乗りたいですかって話をしたら、当時のユーノス・ロードスター[141]に乗りたいって。それで一生懸命レンタルで見つけて、俺が乗ってって。地方にあるレコーディングスタジオに集まって、もちろん久川さんがいらっしゃってるんだけど、そのレコーディングに藤島康介さん[142]が遊びに来たのね。
「あれ、ユーノスじゃん」
「いや、こういうわけで、今日持ってきたんですよ」
「あ、そうなんだ。乗っていい?」
「(えっ、藤島さんが乗るの?)…すいません、でもこれオートマですけど…」
それは久川さんのオーダーで、免許取り立てでいきなりギア付きは、というのでオートマにしたの。俺もクルマはギア付きが好きな人だし、藤島さんなんて絶対ギア付きなわけじゃない。でもそれでもいいよっておっしゃるから、じゃあちょっと面白くないと思いますけど、どうぞって。
そしたら久川さんが、
「私も乗る」
って、横に乗って行っちゃった。
俺、取材できないじゃん!
もちろんその後はちゃんと取材やりましたけど。だからさっきの距離感、それが近くて、あの時代はほんと楽しかったなっていう記憶はある。
「ああっ 女神さまっ」の当時のディレクターさんもとても距離感がフレンドリーな方でね。「アニメVとOUTは女神特集いっぱいやってくれたから」って、井上喜久子さんのソロアルバム作る時に、「取材があってもなくても構わないからレコーディングスタジオに遊びに来てください」って言ってくださった。
それで俺とかアニメVが遊びに行ってたら、さっきのマンボウ島の記事に繋がったりして。そういうのも含めてスタジオに行ってるから、夜になって「帰ります」って言ったら、ディレクターさんに「食べて行きなよ」って晩飯おごってもらったりした。
で、その食事会に喜久子さんなんかもいらっしゃって、もちろんこっちは恐れ多いと思いながらその場にいるんだよ。そしたら、そこで雑談してるうちに、喜久子さんと岩男潤子さんのデュオ、おさかなペンギン[143]ってユニットの話になったのかな。アルバムを出すけども、シングルカットをどうするか悩んでるんだよねって。こっちは「ふーん、そうなんだ」って聞いてる。
「おさかなペンギンのテーマ」って曲があったから、曲はこれにしよう、でもカップリングどうしようかと。で、話を聞いてたら、「そっか、もう一曲は遊んでもいいんだよね」ってなって。そしたら、
「じゃあ小林くんたちが歌えば」
「えっ?」
冗談半分の話だと思って「なに言ってんすか、ははは」って言ったら、「いや、本気だよ」って言われて。
「俺たちただの編集ですよ」
「じゃあ作詞までする?」
みたいな話になって、実際は僕とそのアニメV編集部の水間くんがアイデアを出し合って、ディレクターさんに渡して、それをまとめてくださったんですけど。それで本当にシングルCDが出た[144]。だから喜久子さんところに遊びに…遊びっていうか楽しく取材に来てた2人なんだよね。そういう場があった。
それでそのディレクターさんが遊び心のある人で。一回きりの場合は(ギャラは)普通は買い取りなんですよ。買い取りと印税って、有名な話が「およげ!たいやきくん」[145]ですよね。我々は売れるわけでもないし、2枚目出すわけでもない。だけどその時にディレクターさんが遊び心で、
「じゃあ印税契約もするか」
「はあ?」
作詞もやって、歌って、その二つだよって。
「いやあ、おもしろいけど難しくないですか」
「いいんだよ、どうせメーカーのそういう部署がやるんだから」
それで今でも年に数円、印税の通知がちゃんと来ますよ。カラオケに入ってるから。
さっきの話で、OUTの付録でカラオケのアニソンリスト作った人がタイトーの人だったの。で、曲が出る前に俺が冗談で、「この曲、遊びでカラオケに入んないかな」って聞いたら、「ちょっと相談してみるね」って、そしたら担当の人が乗ってきてくれて、「やるよ」って。だからおかげで僕はCDの売り上げだけじゃなくて、カラオケで誰かが歌ってくれると印税が入るんですよ。
30年も経ってまだ歌データが残ってるんですか?
まだあると思うよ。(※2025年7月現在、JOYSOUNDにて、まだあるようです。)でもリクエストがないと消えちゃうから、ここで言わせてください(笑)。アウトの読者の皆さん、『アニメ雑誌の編集は3日やったらやめられない』(副編ブラザーズ)をぜひカラオケでリクエストいただければ。フルコーラス歌う必要はないんで、頭のツーコーラスだけ終わったら消しても構いません。よろしくお願いします。これ残すとおもしろいでしょ。歌詞にOUTって残ってるんだから。アニメVとOUT、もうない雑誌が2つ歌詞に入ってるんですよ。
それはおもしろい。
ぜひぜひ皆さんリクエストお願いします。
それとね、DJ系でアニソンとかやってる人の作ったCDで、何枚かあるうちの一枚(「声優レアグルーヴ vol.1」)[146]にこの曲を入れてくれてるんだ。DJでかけると盛り上がるんだって。理由は知らないけど。それで意外とかけてくれてて、それも含めてうちに印税が入るので、年間、数円(笑)。一時期は年間にコーヒー一杯飲めたんだよね。
だからバブルの残り香でそうやって遊ばせてもらってた時代の最後なんじゃないかな。
その後はNHKのアニメを紹介する番組(金曜アニメ館)[147]があったじゃん。自分の仕事だとアニソンカウントダウンのCSの番組とか、その後の、飯塚雅弓さんが出てた『アニぱら』[148]っていうやつとか…そのあとおたささ[149]が司会やるんだけど…まさにテレビ番組としてアニメを紹介する番組の、過渡期だよね。それはたぶんOUTが終わったのとリンクしてるんだよ。
OUTがアニメ雑誌の代表格ではないけど、ああいうアニメ雑誌がひとつのヤマ場を越えて終わって、そこからさっき言ったようなパソコン通信・インターネットもそうだけど、そういう(マルチメディア的な)流れに入っていく時に、今度はアニメがメジャーになる過程でアニメや声優を扱える番組があってもいいよね、ってなってきた。
CS側では、スカイパーフェクTV!とかだけじゃなくて、ディレクTVとかいろいろでてきた。日本の放送業界がチャンネルをいっぱい欲しがったんだ。その中の1つとしてアニメを扱う番組が欲しくて。アニソンカウントダウンの番組とか…そこだったらさっき出たソロの歌手がいるから、アニソン歌手も含めてゲストとして来てくれるし。それが終わったら、今度はもうちょっと喋り手が喋るバラエティ的なものをやりましょうって。
同時に、声優さんがいっぱい出る『渋谷でチュッ!』[150]ってテレ東の番組、あれもあの時代なんだよね。OUTが終わって、そういうものが増えていく時代。いま振り返れば、そういう時代の分岐点の1つだったんじゃないかなと思う。もちろん当時は全然気づいてないんだけど。
ちょうどOUTが95年の5月号で終わって、その年の10月に『エヴァンゲリオン』[151]が始まっていて、だからOUTはあともうちょっとでエヴァンゲリオンに間に合わなかった。おっしゃったように、少しずつ変わってきた過渡期っていうのが、まさにそのエヴァンゲリオンに象徴されるのかなって、いま見ると見えるんですが。
偶然かもしれないけど、そういうことはあるよね。OUTが終わるちょっと前に、今ある『声優グランプリ』が始まってたり、なくなっちゃったけど『アニラジグランプリ』もあったり、そういういろんなものがちょっとクロスする時期だったかもしれない。
でもエヴァが始まったころに、「OUTももうちょっと頑張ればエヴァが始まったからそこで伸びたんじゃない」とかよく言われたんだけど、俺の中ではそうじゃないと思うんだよな。
そうなんですか?
だってエヴァいじってさ、面白いと思う?1回2回ならいいけど、だんだん、悪い意味でのSNSっぽくならなかったかなと思って。「このネタはこうだよね、あのネタはこうだよね」というだけを突っ込んでいく投稿とか記事が増えて、本質をだんだんずらしていっちゃう気がするんだ。
だって、OUTって遊ぶ側じゃん。考察する側にいかないじゃん。だから考察は、ガンダムセンチュリーと同じで、ちゃんとした誌面を別に作ってやるべきだと思うんだ、OUTだったら。それはね、あの頃は作れなかったと思うんだよ。誌面で遊ぶだけだったらSNSと変わんないじゃんって…それを思ったのは10年、20年経ってからですけど。
でもOUTは別に読者が、編集部が…でやめたわけじゃないからね。あくまで親会社がやめるって言ってやめたんだから。
だけどOUTの歴史って、いま振り返ると短いよね。18年しかないんでしょ。だってアニメージュは何年あるんだよ。
47、8年ですか。
だからもう、アニメージュの前にOUTがありましたって言っても、全然偉そうじゃない(笑)。
だけどその前にこういうふうな取材をしてもらえるのはありがたいけどね。あとはお茶の水で会えるのが、あと何年?
2042年だから、あと17年ですか。
意外とあともうちょいだね。だって、OUTが終わったときにいっぱい投稿があってさ、「そのころ私生きてるかしら」とか、「そういう話、誰が覚えてるんでしょう」とかさ、そういうネタばっかだったじゃん。でも終わってから過ぎた時間を考えたら、あと半分以下だから。お茶の水橋口はちゃんと残りそうだしね。
あそこもね、2042年に向けて着々と整備が進んでいますから(笑)。
(了)
[88] サンライズ :
[89] 葦プロ :
[90] タツノコプロ :
[91] AIC :
[92] 美少女戦士セーラームーン : ’92〜’97年に放送された東映動画制作のテレビアニメシリーズ。武内直子の読み切り漫画『コードネームはセーラーV』を原案としたメディアミックス作品であり、ターゲットの女児だけでなく幅広い年齢層を巻き込んで社会現象化した。
[93] ビックリマン : 87〜'89年放送の、ASA TSU・東映動画制作のテレビアニメ。ロッテのチョコレート菓子「ビックリマンチョコ」の悪魔VS天使シリーズを原作とし、聖フェニックスと8人の若神子が理想郷を目指して旅する物語。OUTではなぜか他のアニメ誌より比較的多くの記事が掲載されており、当時のビックリマン同人誌界隈ではOUT読者率が高かった。
[94] 連載 : 『新ビックリマン情報局』は'89年10月号-'90年11月号。『スーパービックリマン情報局』は'92年12月号-'93年7月号。
[95] 無責任艦長タイラー : 93年に放映されたタツノコプロ制作のアニメ。原作は吉岡平のライトノベル。アザリンの表紙は'93年8月号。
[96] 鎧伝サムライトルーパー : ’88-'89年に放送されたサンライズ制作のアニメ。聖闘士星矢の商業的成功の影響を受けた作品だが、星矢同様、女性アニメファンからの絶大な支持を集めた。OUTでは'88年10月号から5ヶ月連続で同作品キャラクターが表紙となった。イラストはアニパロ作家の岡本章。
[97] キャッ党忍伝てやんでえ : 90年-'91年に放送されたタツノコプロ制作のギャグアニメ。海外で人気があり、2025年にオランダのゲームスタジオによる新作ゲームの制作が決定した。
[98] 水城智広 : 常連投稿者、のちにカットなどを手がける。
[99] 新世紀GPXサイバーフォーミュラ : 91年に放映された、架空のモータースポーツを描いたサンライズ制作のアニメ。TV放映では玩具の売り上げが振るわず打ち切りになったが、中高生以上の層に人気があり、2000年まで10年間にわたってOVAが制作された。
[100] 河森正治 : メカニックデザイナー、アニメ監督、演出家。メカデザインでは『超時空要塞マクロス』のバルキリーや、『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』などが有名。インタビュー中の記事は'93年1月号 『F-1's FREAKS part2』でのイラストエッセイ。
[101] 伊東岳彦 : 漫画家、イラストレーター。『宇宙英雄物語』『覇王大系リューナイト』、キャラクター原案で『NG騎士ラムネ&40』『KO世紀ビースト三獣士』など。伊東岳彦特集は'92年5月号。
[102] 桐嶋たける : 漫画家、イラストレーター。『極道くん漫遊記』(中村うさぎ原作)、『KO世紀ビースト三獣士』小説イラスト、など。桐嶋たける特集は'93年11月号。
[103] 島本和彦 : 漫画家。代表作に『炎の転校生』『燃えよペン』『アオイホノオ』など。『THE INTERVIEW SPECIAL 島本和彦』は'91年5月号。炎の転校生は、ビデオではなくレーザーディスクの発売で、オリジナル・レーザー・アニメーション(O・L・A)と表記されている。
[104] 林原めぐみ : 声優、歌手。'88年より『魔神英雄伝ワタル』忍部ヒミコ役、'89年より『らんま1/2』早乙女らんま役、'95年『新世紀エヴァンゲリオン』綾波レイ役、など。
[105] 佐々木望 : 声優。NG FIVEのメンバー。'88年より『鎧伝サムライトルーパー』水滸のシン役、'92年より『幽☆遊☆白書』浦飯幽助役、など。
[106] 日高のり子 : 声優、女優、歌手。'85年より『タッチ』浅倉南役、'88年『となりのトトロ』サツキ役、'89年より『らんま1/2』天童あかね役、'90年より『ふしぎの海のナディア』ジャン役、など。
[107] 矢尾一樹 : 声優、俳優。'85年より『超獣機神ダンクーガ』藤原忍役、'88年より『燃える!お兄さん』国宝憲一役、'90年より『NG騎士ラムネ&40』ダ・サイダー役、など。
[108] 魔神英雄伝ワタル : サンライズ制作のアニメ。'88年-'89年、続編は'90年-'91年。芦田豊雄の月刊OUT'88年2月号の表紙イラストを原型として制作され、キャラクターデザインは芦田。TVシリーズ終了後も人気は根強く、ラジオ番組(ラジメーション)として継続。月刊OUTにも投稿コーナーがあった。'97年-'98年と2025年に新シリーズが制作された。
[109] 魔法のプリンセス ミンキーモモ : 葦プロダクション制作による魔法少女アニメ。第一作は'82年-’83年。TVシリーズ第二作『魔法のプリンセス ミンキーモモ 夢を抱きしめて』は'91年-'92年、主役のミンキーモモのCVは林原めぐみ。
[110] 高山みなみ : 声優、歌手。'87年より『ミスター味っ子』味吉陽一役、'89年より『らんま1/2』天道なびき役、'89年『魔女の宅急便』キキ・ウルスラ役、'96年より『名探偵コナン』江戸川コナン役、など。
[111] かないみか : 声優、女優、歌手。'90年『アイドル天使ようこそようこ』田中ようこ役、'91年『きんぎょ注意報!』わびこ役、など。
[112] 森川智之 : 声優、歌手。'92年より『宇宙の騎士テッカマンブレード』Dボゥイ / テッカマンブレード(相羽タカヤ)役など。吹き替えではトム・クルーズ、ユアン・マクレガーを専属で行う。
[113] 草尾毅 : 声優。NG FIVEのメンバー。'88年より『鎧伝サムライトルーパー』烈火のリョウ役、'90年より『NG騎士ラムネ&40』勇者ラムネス(馬場ラムネ)役、'93年より『SLAM DUNK』桜木花道役、など。…なんだけど、OUT的には『ビックリマン』の牛若神帝だし、『スーパービックリマン』のフェニックスにほかならない。「サイバーぁ,アアアッップ!」
[114] NG FIVE : ’88年の『鎧伝サムライトルーパー』の男性声優5人によって'89年に結成された声優ユニット。トルーパーの女性ファンが熱狂した。トルーパーのボーカルアルバムでは『SAMURAI BOYS』」なんて名義だったんですよね。『ミッドナイト・パーティ』が作品と関係ないコミックソング的で好きだったなあ
[115] 聖闘士星矢 : 車田正美による週刊少年ジャンプ連載の漫画。'86年-'90年。TVアニメ版は東映動画制作、'86年-'89年。敵・味方とも多くの美形キャラクターが登場し、女性ファンが熱狂した。月刊OUTでもみづぼし巽らのパロディ漫画・投稿が人気を集めた。
[116] 竹村拓 : 声優。NG FIVEのメンバー。'83年より『銀河漂流バイファム』バーツ・ライアン役、'88年より『鎧伝サムライトルーパー』天空のトウマ役など。
[117] 西村智博 : 声優、俳優、シンガーソングライター。のちに芸名を西村朋紘に改める。NG FIVEのメンバー。'88年より『鎧伝サムライトルーパー』金剛のシュウ役など。
[118] らんま1/2 : 週刊少年サンデー連載の、高橋留美子による漫画。アニメ版はスタジオ・ディーン制作、'89年-’92年。OUTでは『乱魔的大々好々倶楽部』という投稿コーナーがあった。2024年にリメイク版が制作された。
[119] リスナーズ・カンパニー : ラジオ番組についての投稿コーナー。おすすめのラジオ番組や、受信状況改善方法などが載っていた。
[120] アニメラジオ番組リスト : 95年2月号付録の小冊子。
[121] アニカラデータ95春 : 95年5月号付録の小冊子。
[122] ニフティサーブ : 87年から2006年までニフティ株式会社が運営していたパソコン通信サービス。 話題ごとに分かれたフォーラムがあった。
[123] OUT版声優名鑑 : 93年8月号-'94年6月号で連載された声優名鑑。「過去に一度でも声優のお仕事をされた方を列挙してあります」とあり、インターネット黎明期の当時では貴重な資料だったと思われる。最終回は古谷徹スペシャル。
[124] 古谷徹 : 声優、俳優。'79年より『機動戦士ガンダム』アムロ・レイ役、'92年より『美少女戦士セーラームーン』タキシード仮面役など。OUTでは『南風クロスオン10m』というエッセイを'93年7月号より連載。
[125] アニラジグランプリ : オプトコミュニケーションズ編集、主婦の友社から発行されたアニメ関連のラジオ番組の情報誌。'95年11月に創刊、2000年に休刊。
[126] 声優グランプリ : イマジカインフォス編集・発行の声優情報誌。創刊は'94年11月。
[127] キャラソン : アニメやゲームなどのキャラクターが歌う楽曲のこと。
[128] ONE PIECE ニッポン縦断! 47クルーズCD : 『ONE PIECE』は週刊少年ジャンプ連載の、尾田栄一郎による長編漫画。アニメ版は東映アニメーション制作、'99年-。『ニッポン縦断47クルーズ』(2015年)は各県・キャラクターごとのCDシングルと、日本全国を東西南北に分けてそれぞれアルバムにしたものがある。 参考リンク
[129] 井上喜久子 : 声優、歌手。'89年より『らんま1/2』天道かすみ役、'90年より『ふしぎの海のナディア』エレクトラ役、'93年より『ああっ 女神さまっ』にてベルダンディー役、など。17歳(おいおい!)。
[130] まんぼう島ロケ : 94年9月号『That's まんぼう島』。井上喜久子のビデオ・CDジャケットの海外ロケ撮影に同行した取材記事。
[131] アニメV : 学習研究社から発行されたOVA専門のアニメーション雑誌。創刊は'85年、休刊は'98年。
[132] 久川綾 : 声優、歌手。'92年より『美少女戦士セーラームーン』にてセーラーマーキュリー役、'93年より『ああっ 女神さまっ』にてスクルド役、など。
[133] ああっ 女神さまっ : 月刊アフタヌーンにて連載された、藤島康介による漫画。AIC制作によるアニメOVA版は'93年-'94年。のちにWOWOW版、劇場版、TVシリーズと何度もアニメ化された。
[134] 青二プロダクション : 久川の所属する声優事務所。
[135] 取材となるとタダ : 小林さんに要確認
[136] 連続インタビュー : 93年7月号より8ヶ月連続で1-2ページのインタビューがあり「いつの間にかシリーズ化していた久川綾INTERVIEW」と記載されている('93年9月号)。また’94年3月号から'95年5月号(休刊号)までは毎号なにかしらの小さい記事を掲載。
[137] LIVE IN 久川綾 : 95年5月号。久川綾のOUT掲載データがあり「でもアレ(※セーラームーン)がないのがOUTのポリシーだったりして」と書かれている。
[138] 宇宙の騎士テッカマンブレード : 92年-'93年に放映された、タツノコプロ制作によるSFアニメ。'75年の『宇宙の騎士テッカマン』を原作にしているが、設定やドラマ上の関連はない。
[139] 森川智之のT・Bレポート5 : 94年7月号。
[140] 久川綾 First Driving : 93年11月号。
[141] ユーノス・ロードスター : 1989年にマツダから発売された、オープン2シーターの小型スポーツカー。
[142] 藤島康介 : 漫画家、イラストレーター。代表作に『逮捕しちゃうぞ』『ああっ 女神さまっ』など。オートバイやスポーツカーのマニアとしても有名。
[143] おさかなペンギン : 井上喜久子と岩男潤子による音楽ユニット。ユニット名の由来は、前世はおさかな(マンボウ)と信じている井上喜久子と緊張すると手がペンギンのようになる岩男潤子のユニットということから。
[144] シングルCD : 『アニメ雑誌の編集は3日やったらやめられない/おさかなペンギンのテーマ(OSAKANA-Mix)』ポニーキャニオン。小林本人によれば、オリコンチャートに載ったとのこと。
[145] およげ!たいやきくん : 75年に発表された、子供向け番組『ひらけ!ポンキッキ』のオリジナル曲。社会現象となるほどの異例の大ヒットを記録したが、歌った子門真人は買取契約だったため、吹き込み料のみの支払いで、売り上げに応じた印税は支払われなかった。
[146] 声優レアグルーヴ vol.1 : 監修・選曲:犬重&ISHII「声優レアグルーヴとは声優が歌う90年代〜2000年代前半の楽曲を中心としたタイアップ、ノンタイアップ、キャラクターソングの区別なく再評価するムーヴメント。和モノ(和製レアグルーヴ)、J-POP、アニソンなど様々な文脈の狭間で眠っていた数々の名曲をダンスミュージック基準+少しの思い入れで選曲したものである。」Amazonの商品説明より。
[147] 金曜アニメ館 : 2000年よりNHKで放送されたアニメ情報バラエティ番組。アニメ監督や声優をゲストに迎えて、アニメ作品とその舞台裏を紹介した。 参考リンク
[148] アニメぱらだいす! : 98年よりキッズステーションで放送されたアニメ系情報番組。開始時の司会は声優・歌手の飯塚雅弓と小林治。通称は『アニぱら』。
[149] おたっきぃ佐々木 : ラジオディレクター、パーソナリティ。文化放送の『ツインビーPARADISE』をはじめ、多くのラジオ番組を手掛ける。元OUT投稿者。
[150] 渋谷でチュッ! : 97年よりテレビ東京で放送された深夜番組。声優やアニソン歌手をゲストに迎えてのトークが中心だった。
[151] 新世紀エヴァンゲリオン : 庵野秀明原作・監督によるアニメーション作品。テレビシリーズは'95年10月から'96年3月まで。