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ジャック・ウォマックに関連したアイテムあれこれ。
音楽ディスク、原作を担当したコミックブック(の没企画)など。





Smirkers缶バッジ

 ドライコの社章であるニセ笑い(smirker)のマークをモチーフにした、手作りの缶バッジです。
もけさん発案による、復刊ドットコムで票を入れて下さった方に差し上げるという企画のために、倉田がデザインしました。制作は伊勢湾さん@伊勢湾家内制手工房です。かわいいサイズで作っていただけました。ありがとうございます。
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これがスタンダードなニコちゃんです。クリックして拡大画像をご覧いただくとはっきりすると思いますが、一見ふつうのかわいいスマイリーのようで、実はけっこうイヤな顔をしています。こいつはヤな奴です。色も闇の黒、血の赤、汚れた黄色という三色にしてみました。
こちらは、ドライコのキャッチフレーズである「不安なく、不思議なく(WORRY NOT / WONDER NOT)」が入っています。赤十字のものは、「ヒーザーン」に一瞬だけ登場する、救急車を装った邪悪な車についていたマークです。
二つのニコちゃんが並ぶバージョン。黒がふたつのものは「ヒーザーン」でのバーナードのデザインのようにに、ドライコの社内/社外の二面性を、黒と赤のは分裂した二つの世界をイメージしています。
地紋として、小説本文からの抜粋が入っているバージョン。抜粋は3種類あります。この画像は「ヒーザーン」の冒頭、「ある朝、歩いて出勤するとき、わたしは危うく赤ん坊に殺されそうになった…」というくだり。ほかの二種は、「テラプレーン」から、ジェイクが自分の撃ち殺した死体を見て「とても綺麗」と呟く場面、そして「Ambient」の、オマリイが「ゴブリンの年」の惨状を振り返って描写する場面。



Zippo (DRYCO model)

 映画版「ヒーザーン」で登場人物の一人が使っていたものの復刻版レプリカ……ではなく、ファンの一人である「ディクス」氏がオーダーメイドで作ってしまった世界にひとつしかないドライコzippo。素晴らしい完成度です。これであなたもドライコ社員!(←微妙)
ちなみに、こちらの店で注文されたとのこと。煙草をたしなむウォマック者は必須化でしょう。
http://www.rakuten.co.jp/shien/



State of the Union / Various artists    (1996)

 エリオット・シャープがプロデュースしたセッションをまとめた2枚組CD。シャープのNY人脈を総動員という感じの錚々たるメンツ(←と言えるほど筆者は詳しくありませんが)。1分の長さの曲が全部で147曲収録されていて、「ランダム・シャッフルで聴け」という指示がある。ミュージシャンだけでなく、シャープがリスペクトを寄せる作家たちもラインナップに加わり、朗読やミュージシャンとのコラボレーションを披露している。ウォマックもそのうちの一人。
 この手のものにしてはポップな曲が多く、飽きずに何度も聴けるのは嬉しいのだが、肝心のウォマックはというと、作家自身の朗読による「Ambient」の一節のあとになにやらTVの音声とギターのコラージュが十数秒流れて終わりという、ボンヤリしていたら聞き流してしまいそうな印象の薄さ(なにしろ長さも1分ですので)。
 その他の参加者はというと、ジョン・ゾーン+山塚アイ(表記は"Yamatsuke Eye")、ゴッド・イズ・マイ・コ・パイロット、イクエ・モリ、アート・リンゼイ、アレン・ギンズバーグなど。SF作家としてはルーシャス・シェパード(自著の朗読)もいるほか、ヴァーチャルリアリティ関連で有名な学者のジャロン・ラニアー(密教風の曲を演奏)なども。全体としてはなかなか楽しくてお得なアルバムでした。曲が短いのがちょっと残念。
[ http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/stores/artist/glance/-/55692/ref=m_art_dp/002-4666359-6039223 ]



State of the Union 2.001 / Various artists    (2001)

 上記プロジェクトの第2弾。ヴォリュームも3枚組になり、全171アーティストを収録。前回に引き続きウォマックも参加しており、2000年に行われたシャープとのセッション(最新長編の朗読)が収録されている模様。まだ入手してません(高価いので)。
[ http://www.emfmedia.org/catalog/em128/ ]



Russian Rourette    (1999)

 ウォマックが原作を担当する予定だったコミックブック。現代ロシアを舞台にした犯罪もので、主人公はマフィアの情婦。
 全3巻が予定されていたようだが、どうも1巻が出る前に企画はポシャってしまったらしく、イメージイラストのようなものが残されているばかり。
 公表されているあらすじには、同じく現代ロシアを舞台にした長編「Let's Put The Future Behind Us」との類似点がいくつもあり、おそらくはあれをより下世話かつポップに展開するようなものだったと思われる。
[ http://vertigo.vurt.net/russianroulette.htm ]



No Maps For These Territories    (2001)

 ウィリアム・ギブスン主演のドキュメンタリー・フィルム。ギブスンが自著「モナリザ・オーバードライブ」を思い出させるリムジンの後部座席に乗り込んで、いろいろと語るという趣向。音楽をU2のメンバーが担当し、ボノによる朗読などもあり、ブルース・スターリングやジャック・ウォマックへのインタビューが収録されている。
 ……という話だったので2002年の9月15日、有楽町は東京国際フォーラムでの上映をいそいそと見に行ってみたのですが、ウォマックの出番は…… 一瞬!
 個人的にスターリングの方も楽しみだったけれど、こちらも出番はほんの少し。基本的に(当たり前ですが)とにかくギブスンのためのドキュメンタリーなのでした。内容自体は、オープニングでは時期を外したdrum'n'bass風の音楽とめまぐるしいカットバックで「尖端」感を演出しようというケーブルTVみたいな作法で観客の眉を曇らせながらも、ギブスンの語りと音楽&映像がゆったりとしたグルーヴ(…)を紡ぎ出す中盤以降はけっこう楽しめる。「エルヴィスの娘とマイケル・ジャクソンとの結婚はSF作家にとって大きな脅威だった(現実がフィクションを凌駕してしまうという意味で)」といった発言も楽しい。
 公式サイトで見ることができる本編からの抜粋クリップのなかには、ウォマックが喋っている場面の動画もある。
[ http://www.nomaps.com/ ]



Suck My Blood Baby / Hal from Apollo 69    (1997)

 「Drive yr terraplane」と「Terraplane boogie」と、テラプレーンをタイトルに含む2曲が収録されています。メンバーのzoё氏がサイトでウォマックの邦訳2冊について好意的な文を載せていたため、ロバート・ジョンスンの「Terraplane brues」だけでなくウォマックの長篇「テラプレーン」へのオマージュとしての意味も強いのではと思い、当初ここに載せたのですが、ご本人が「テラプレーン」を読んだ時期を考えると、どうもそうではないらしい、と後で気づきました。個人的にはアルバム冒頭の「Drive yr terraplane」がとても好きでした。
zoё氏はHalの活動停止後、病気療養を経て、翻訳家としての活動も開始し、多方面での活躍を期待されていましたが、2006年8月、前述の病のため35歳の若さで亡くなりました。当サイト作者はメールや掲示板で数回やりとりをしたのみですが、たまたま同い年ということもあり、ネットで知った訃報は大きなショックでした。早すぎたと言うほかはありません。
[ http://www4.ocn.ne.jp/~zoe/ ]