たのしい鶏焼ナイト

前回、アンケートで口内炎対策を募集したら
いろんなアドバイスをいただいてしまいました。
ほんとにどうも、ありがとうございます。
いやー、訊いてみるもんだわ。

そこでアドバイスに従いまして、ビタミン錠剤の
過剰投与によって口内炎を殲滅せんとたくらんだ
邪悪な練馬の倉田さんですが、
おやっ?

さっそく効き目が現れたみたいですよ。



「効き目でございます(慇懃に)」

「右目ですか、左目ですか?」

「おっしゃることがよく…」

「いや、僕にもよく…」





そんなにすぐに治るわきゃーありません。

相変わらず、ご飯が痛い毎日です。


しかし治らないは治らないなりに、待望の
「鳥焼き」の儀式は12月26日のクリスマスに
しめやかに執り行われることになりました。


26日だから、つまり旧暦のクリスマスという
ことですね。


旧暦というのはもちろん旧約聖書に基づいての、
という意味なので、イエス・キリストとはまったく
無関係なんですね。
「えっ?」


トナカイの鼻には発光性の微生物が住んでいて
くしゃみをすると緑色に光る鼻水を最高で5m先の
標的に命中させることが出来るんですね。


全世界で点灯されるクリスマスツリーの消費電力は、
合計すると核爆発0.5回分くらいに相当するんですね。


なにいってんだかもう全然わからないんですね。


しかしわからないはわからないなりに、
要は、ただ、



「鳥が焼いてみたかった(取り調べに対して)」。



焼きました!ボー!!



いやボーじゃなくて。

もうちょっと冷静になろうよ。
「はい。」


さて、まずは材料をご説明いたします。


ブラウンマッシュルーム。
エリンギ。
しめじ。
セロリ。
米。
そして、
鶏の死骸。



鳥の死骸がまるごとドーン!



うわー、すっげえ迫力。


身元がわからないように頭部は切断してありました。
鶏なので指紋はとれませんでした。
「こらっ!」
「ごめんなさい」

ここでひとつ料理の際のコツをお教えしましょう。

あんまり好奇心にかられて鶏のあっちとかこっちとかを
引っ張ったり、めくったりし過ぎないこと。

「これは食べ物なんだ」という幻想が損なわれます。


代わりに浮かんでくるのは、ブロイラーという、
ある種の工業製品としての生を余儀なくされた一羽の
にわとりの、コッコッと鳴きながらのんきに
餌をつついていたであろう、生前の姿です。

「…にわとりさん…」「さんじゃないって」


しかしそんなイメージを振り切るかのように
しゃにむにキノコとセロリとご飯を炒めて
キノコ飯を作りましょう。
味付けはブイヨンとかで。
あっ、ワイン入れれば良かった。
ほんとは米を炒めてから炊くという手順で行きた
かったんですが、時間がなかったので省略です。

鶏のほうには、全身にじゃりじゃりと塩を擦り込んで
下ごしらえします。

そして先ほどのキノコ飯をぎゅうぎゅうに詰め込み、
オリーブオイルを全体にかけ、230度のオーブンで
気が済むまで焼きます。


焼いてくれ!思う存分焼いてくれ!


そして焼けたら喰ってくれ!


「ウオー!!(バリバリ)」
「ギャー!!(ボリボリ)」



「………おお(畏怖に満ちた嘆息)」



いやもう、なんつうか、予想以上。


「喰った!!」って感じですよ。


「ものを食う」という快楽が凝縮されたような
そのボリューム。

手づかみでこっちをむしり、あっちをちぎって
かぶりつく野趣。

皮はパリパリ、中はジューシー、
たかが和製ブロイラーをいい加減に焼いただけに
しちゃ、美味すぎです。…えっ?だまされてる?

あと、日本人ならやっぱり中に詰めるのは
米の飯に限りますね。

キノコがまた良かったのでした。

口内炎の痛みもどうでもよくなりました。


積み上がった骨をみて
「鶏っていっぱい骨あるんだね…」とか
頭の悪い感想とともに眠りにつく、
ああ、肉食万歳。


これからも頑張って食物連鎖の頂点に君臨し続け
たいと思います!(人類としての誓い)

次は豚の丸焼きに挑戦です!

などと寝言を言い出すので要注意です!


再見!


(つづく)


 

涙の塩して

「東京ドームと同じ大きさの口内炎を想像して
みたまえ。全人類がいま患っている口内炎の面積を
合計すると、ちょうどそのくらいの大きさになる。
それが世界の口内炎の、つねに変わらぬ総量なのだ。
貝のなかに隠された真珠のように、世界中のあらゆる
民族の口のなかにひそかに眠る小さな痛みの点、
だがそれが今すべて君の口のなかにあるとしたら?
そしてその上で野球の試合、それも決勝戦の延長
試合が闘われているとしたらどうだろう?
スパイク!滑り込み!セカンドゴロ!!マウンドの
上にシューズのつま先を打ちつける何気ない仕草まで、
選手達のあらゆるファインプレーと愚劣なエラーが
スタジアムサイズの激痛となって襲いかかる様は
も、もう想像しただけでうえ〜〜〜〜〜〜ん!!!
(子供のように泣きじゃくりながら潰走)」


「ドームが…口内炎で…決勝………何?」









っていうぐらいなんですよ。




なにが?




ご、

……ご、


ごはんが痛い!! 「おいっ・おいっ(膃肭臍のように嗚咽)」 そんなわけで、ただいま開催中でございます 口内炎・冬の選抜大会本戦です。 いずれも強豪ぞろいの口内炎たちが 続々とお口のなかにノミネート。 ノミネート? いったいどなたなのですか。 白昼堂々、口内炎光線をわたくしの口内に 照射した不届き者は。 すいません。 自分で書いてて頭痛くなってきました。 まいにちリンゴを一個食うぐらいじゃ治りませんか? いやどう考えても治るわきゃないですね。 野菜ジュースを飲むとまた、鬼のようにしみますね。 ナパーム浴びるのに匹敵しますね。 (*一部に誇張した表現があります) そろそろ寝ます。 明日は口内炎の痛みで目が覚めるんですね。 いやいや。 あと、エセ掲示板を作りました。 でもメールはエセではありません(重要)。


(つづく)


 

とりの夢

外国人力士の番付順位と日本語能力は比例する」

         (「私の研究」第29回より)



そうか!


そうなのか!!




そうなのか?





それはさておき。

ついにコタツを出しました。

やっぱり足は3本でした。


1年寝かせておけば増えているというものでは
ないと教えられました。

…誰に?


夢に現れた現人神に。



「現人神でございますゥ〜」
「か、髪型が面白い!(大爆笑)」
「そんな所で笑いとっても嬉しくないんじゃボケ!」

わがままですね。



もうちょっと夢のなかに、そう、
がでてきてはくれないものか。


別にたくさんの鳥によってたかって
つっつきまわしてほしいとかではなくて、
ただ、鳥が、



鳥が好き(食うのも)。



肩にとまるようなちっちゃい鳥を飼いたいなあと
いつも思ってるんですが。
セキセイインコとかね。
いいなあ、小鳥。


それと、まるやき用の鳥って肉屋でふつうに
売ってるもんなんですかね?


いや、そう、実は、心はすっかり鳥の丸焼き。
(ちょっと前の日記参照)


鳥の丸焼き!

鳥の丸焼き!!


期待に満ちた歓声がスタジアムを震わせています。

クリスマスには鳥の丸焼きを!
そう、あの変な靴下みたいなのを履いたやつ。

「イレイザーヘッド」という映画に出てきたのは
すっげえまずそうだったなあ…
よけいな事まで思い出しました。


そんな鳥の丸焼きの実現に向けて、いま私たちは
確かな一歩を踏み出したところです。
みなさんの力強いご声(以下略)



最後に、夢に現人神が出てこないようにする方法を
お教えしておきましょう。


額に(以下略)



よい夢を!


(つづく)


 

ポンコツマシンの昏倒

いやあ、クラッシュしましたよ。


うちのマシンがね。

人じゃなくてね。


「おじいちゃん脳溢血の巻(でも翌日には歩いて
退院)」風のクラッシュでした。

データは一通り無事だったんですが、システム
フォルダが木っ端微塵。

木っ端微塵って書くとなんか爽快感があって
いいですね。

終戦直後の焼け野原のようなすがすがしさですね。
うれしくないです。


ユーティリティ(Macユーザーにはお馴染みの
ノートン先生ですね)でひとまずは回復するも、
挙動が不審なので思い切って初期化&いちから
再インストール。
「一から出直しだ!(やっぱりどこか戦後風)」


おじいちゃんも脳みそ初期化できるといいのにね…
「それより歯が生えてきて欲しいねんけどな(談)」


日記もまたすっかり滞っちゃって、
いやあ、まいっったなあぁ(竹中直人がやる加山
雄三の物真似風に←さわやかさに欠ける)。
頭ゴリゴリ。


そしてふと後ろをみると、ひーっ!
ねね、年末進行が!!
疎開先に飛来してあぜ道を掃射する米軍機のごとく!
(すいません)


それでは皆さんこの辺で!また会う日まで!
(遠くで爆発音)



(つづく)


 

こたつ不満足

想われニキビが「」の字に、

背中に並べば、旅立つ合図。


がんばっていきまっ



いやそれどころじゃなくてね。



無いんです。


コタツの足が3本しか。


無いまま二度も冬を越してしまいました。

3本足のコタツだなんて人に例えればまるで、
まるでえーと、無難な例えが思いつかなかった
んですけども何にしても人間よりは1本多いよ!
やったね!君の勝ちだ!おめでとう!!
「頭に虫わいてる?」


動物の足が無くなっちゃったら替わりに車輪を
付けるのが普通だと思いますが。


こたつに車輪をつけてもしょうがないので、 4本目の足には日本酒の瓶をつかうのが 我が家の定番です。(←ちょっと主婦っぽく) 一升瓶じゃなくて4合のやつを使うのが コツと言えばコツですね。 不思議なくらい高さがぴったりです。 誇らしげに語っててなんだか悲しくなって きちゃったのは内緒です。 きっと、日本中の無数の安アパートの薄汚い一室で、 数限りない酒瓶たちが足のたりない炬燵たちを 無言で支え続け、まるで古代の宇宙図を思わせる その上で繰り広げられるのは百億または千億の そしての夜、 湯気の彼方の天上からショボクレ面した神々どもが 煮えたぎる地上の地獄釜へと救済の箸をさしのべては 「ひょいぱくっはふはふ」 「ひょいぱくっはふはふ」 「肉ばっか食うな〜!!」 ああ、鍋くいたい。 しかしその前にこの足をなんとかしないと安心して 食えたもんじゃありません。 旅に出ようと思います。 足を探しに。 あとやっぱりカセットコンロが欲しいな… そういえばなんで足が無いのかという話がまだ…


(つづく)


 

焼きましょう(鳥をね)


とあるバイト先でバイトしています勤労学生風
半無職の名ばかりイラストレーターこと私ですが、
この会社、ここ1年ほどの間に社員の皆さんが
次から次へと次々に、辞めてしまいまくっておら
れるその有り様といったらまるでこの、沈みかけの
船からいろんな種類の齧歯類の皆さんがわらわらと
逃げ出して行くような、或いは鉛の弾が音より早く
通り抜けていったあとの人体からちょっと塩味の
赤い液体がとめどもなく流れ出してゆくような、
そんな終末的な終了を暗示しているのとはまるで
対照的にその一方で、元社員の皆さんが晴れ晴れと
した表情で去って行く姿を見てみれば、なんだか
卒業式で上級生が巣立って行くのを見送るような
希望煌めく始まりの予感に満ちていて、沈み行く
船のイメージがあまりにも真に迫ってしまいすぎた
クラタさんはこんな30度に傾いたボイラー室の
隣の厨房で皿とか洗ってる場合じゃないんじゃ
ないかなあなんて思いながら今日も黙々と比喩的
な意味での皿洗いにいそしんでいるところへ突然
浸水がワーオ!ゴボゴボゴボゴボゴボ…はっ!?
…夢か。などという白日夢ごっこにもすぐに飽き、
おやつの前には必ず手を洗うように心がけている
今日この頃でございますが皆さまにおかれましては。


いかが。



お過ごし(就寝)








…おはようございました。



さあ、12月だ?(疑問形)


12月ですか?(疑問形)



…ここはどこ?(練馬です)




クリスマスには鳥を焼きますよ(抱負)。


酒には積極的に呑まれていきますよ(抱負)。


そろそろコタツを出しますよ(約束)。


あとはこの船から脱…あっ(水没)



(つづく)

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