思い出の

「カイケツ!ハガキ屋善兵衛」




左から…怪盗ももんが小僧、その執事のチャールズ、ハガキ屋善兵衛、まりや、トム、善兵衛の親父、
うしろの2匹は「くま(名前ナシ)」、そして手前の謎の生き物が「ぱんだなめくじ」



集英社「月刊Vジャンプ」誌上で1996年9月号から2001年12月号まで
連載されていた、読者の投稿コーナーです。

ライター集団「スタジオHEGE」のヨシザー晃一、キーオ林の両氏が
全体の構成と文章を担当し、倉田がイラスト/マンガ部分の担当でした。
マンガ仕立てのページ構成で、毎回、募集するお題にからめたちょっとした
ストーリーがあり、そこに投稿ハガキのネタを反映させるという形になっていました。
 

佃煮区は解決町にある、通称「カイケツ長屋」。
ここの主の「おやっさん」ことハガキ屋善兵衛は、困っている人を助けるのが仕事。
…という設定のもと、読者から色々なお悩みとそれに対する解決策のネタを
募集、マンガのなかでそれを試して、ハガキが採用された読者には「仕事人」の
肩書きがあたえられ、長屋の住人になることができるというシステム。

ライバルとして、ゲーム会社の社長や大泥棒、連載末期には善兵衛の親父が登場し、
それらとのドタバタ対決がストーリーのもうひとつの軸でした。
最後の1年は、善兵衛の親父のたくらみで長屋が日本から切り離されて漂流をはじめ、
世界の国々を巡りながら各地で人助けを展開。最後は沈没の危機に瀕した日本列島を
救って幕となりました。

平均14〜15歳の読者の皆さんから送られてくるネタの数々がとにかく面白くて、
毎回、打ち合わせの席で一同大笑いしながらハガキを選んでいました。



「世界の侍大集合」(2001年6月号)
善兵衛の親父がさしむけた「ヴァル原村バイキング保存会」を名乗る蛮族の群れに襲われたカイケツ長屋(漂流中)。
世界中から(読者のネタによる)「コロンビア侍」「オランダ侍」といった異国情緒あふれる侍の数々を呼び寄せて迎撃するのでした。

マンガの中にでてくるチューリップちょんまげの「オランダ侍」は、一位を獲得したハガキに描かれていたキャラクター。こんな風に、毎回ハガキのネタをマンガの中に取り入れてストーリーを展開していました。



「オモチャ屋さんの客引きを考えよう!」(1998年8月号)
ちっともお客がきてくれないオモチャ屋のご主人が、善兵衛に客引きのアイデアを依頼。仕事人たちのいろいろなネタが試される。

2000年4月号までは、カラーマーカー(コピック)でコピー原稿に着色していました。


 

出題のコーナー

毎回、最後のページには次回のお題とそれに対する回答例を載せていて、
この回答例のネタを作るのが、じつは作画作業での一番の楽しみでした。


2001年11月号募集「新しい釣りの方法を考えて!」



1999年4月号募集「こわくない歯医者はないの?」



 

トビラ絵ギャラリー

(おもにノスタルジーのための)

毎回5ページの企画で、頭の1ページがまるまるイラストだったのは
なかなか贅沢でした。いろいろと遊ばせていただきました。

2001年3月 | 2001年4月(後日追加の予定)



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